04.21
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(1)
サイトリニューアルに伴い、これまで17年間の子育て情報サイトにおける経緯を知っていただくためブログに残すことにしました。興味のある方はご覧ください。
立ち上げ経緯
2022年4月1日、浜松市子育て情報サイトがリニューアルオープンしました。2005年にこの子育て情報サイトが立ち上がってから17年もの歳月が経過しました。こんなに続くとは思いもよりませんでした。
2005年、初めてサイトが立ち上がった時にだいたい行政の委託など、お金がついてくるのは長くて3年。立ち上げたものの、それまでに自立の道を考えなければとドキドキで難しい立場にいたのでした。当団体の理事からも「続けられなくてもいいから」と優しい気持ちで言ってもらったのだと思いますが、その言葉がその後もずっと残って奮起させてくれたのでした。
17年前の当初は、浜松市の公式サイトには子育て情報など、まとまった情報はありませんでしたし、「予防接種がいついつどこであります」くらいの一文しか載っていないような状態で子育て情報など見つかりませんでした。市の情報担当者の言葉を借りれば、「浜松市のサイトは焼け野原状態」だったのです。
現在は誰もが発信できるほどですから、情報が良くも悪くも溢れるほどあります。その中でどの情報を選んでよいのかと戸惑う人も多いことでしょう。その選択の基準は、信用度。そこの立場は、今も行政は圧倒的に強いのです。しかし、17年前を振り返ってみても、行政用語が難しい、更新されるのが遅い、欲しい情報が見つからないなど、行政発信は市民の情報に対するニーズからずれてしまっている点が目立ちました。サイトコンテンツはもちろんのこと、こうしたことから民間サイドの視点でサイト運営を任せた方がよいのではないかと、浜松市の情報政策課、担当の児童家庭課(現在の子育て支援課)の若手職員の方々は考えたのではないでしょうか。これが子育て情報サイトを発端に生じた「市民協働」の動きです。行政の職員の方々が最初の会議から関り、お互いの意見を尊重しながら協議し、それをもとにサイト構築していくプロセスは、行政からの委託業務を請け負ってきた中で初めての経験でした。委託業務である以上、事業は契約をしたら丸投げ、行政は施主で請け負う自分たちNPOは業者という扱いで他事業では進めてきたからです。かつてこのサイトの運営について評価してくださった慶應義塾大学の國領先生は市民協働について「言うは易く、行うは難き」とおっしゃっていました。
NPOと市の職員が、ともに考えともに作った子育て情報サイトの意義は「市民協働」のあり方にとても影響が大きかったと言えます。行政でもなく、NPOでもなく、当事者である人々を第一とした市民ファーストでいこうという気運が高まったのでした。目的が一致すれば、やることに即効性や精度が上がっていました。外部からの評価も上がり、総務省や内閣府からも賞をいただくことができました。しかし、時が経ち、市の職員の方々も次第に転課してしまい、市民協働の意味合いを保持していくことは厳しい状態となっていきます。
関連記事
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(1)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(2)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(3)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(4)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(5)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(6)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(7)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(8)
子育て情報サイトぴっぴ リニューアルしました(9)