09.07
スタッフが突然の”がん”診断―治療と仕事の両立支援について(2)
変化を恐れない~今だからこそ、やること~
スタッフが突然の”がん”診断―治療と仕事の両立支援について(1)からつづく
私たちにできることは、彼女の治療の状況、体調などを、本人や家族から聞くことと、必要があれば、スタッフの一員として、こちらの職場の状況などを知っておいてもらうことでした。
外部の人から、どうして彼女がいないのか聞かれると、どのように返事をすればよいのか悩むこともありました。そして主力スタッフを失った分の仕事をこなすのは、時間との戦いでした。
そんな日々、大きな出来事に直面しました。
ひとつは、年末になりかけた頃、ひとりのパート勤務スタッフが、扶養の範囲を超えていることに、気づいたことです。ひとり分の仕事のカバーをするのに、余分に働かねばならなかったためです。もうひとつは、彼女が担当するはずだった講習会を私が担当することになり、5日間拘束されてしまったことです。この間に私が抱えていた5日分の仕事を前倒しで処理し、仕事の予定を大幅に変更しなければなりませんでした。その影響で、他のスタッフにも負荷がかかってしまいました。
このように混乱することが多かったのですが、そのような時だからこそ、これまでのやり方を見直すことができました。事務処理とスタッフ間の連絡方法のスリム化です。堅く仕事をすすめるという本質は変わりません。仕事は常に、その環境においてベストなやり方をすればよいので、スタッフの状況や仕事内容に変化があれば、それに合わせて仕事のやり方も変化させていけばよいと考えています。スタッフ2名でよく話し合い、パート勤務スタッフが中心となり仕事が行えるよう、やり方を見直したことは、必要性があった課題であり、その課題解決に取り組んだからこそこの危機を乗り越えられたと考えています。
(わかば)
次回、スタッフが突然の”がん”診断―治療と仕事の両立支援について(3)へつづく