10.31
平成20年度浜松市子育て講演会
[子どもが危ない! ~テレビ・ゲーム・ケータイが子どもから奪うもの~」
25日(土)14時からアクトシティ浜松大ホールで、清川輝基さんによる講演会が行われました。電子映像メディア(テレビ・ゲーム・携帯電話・パソコン・ビデオなど)の早期にそして長時間接触による子どもたちの成長を阻害するということを、いろいろなデータを基に話されました。
日本の子どもたちは、世界でも一番長時間、早期に電子映像メディアとの接触があるそうです。これにより、子どもたちのことばと体の発達、対人関係力(コミュニケーション力)が史上最悪な状況にあることも話されました。
1980年代にテレビゲームが登場し、ビデオが各家庭に普及し、1990年代に携帯電話やパソコンが普及し始めました。これらのメディアの発達が子育て家庭に及ぼした影響というのが、「0歳から毎日何時間もビデオ漬け」にさせてしまったり、「インターネット・ゲーム・メール・カメラ付の携帯電話を子どもに持たせて、子どもはいつでもメディア漬け」になってしまったりして、子どもたちの発達に悪影響を及ぼしているそうです。また、それだけではなく、親も、授乳しながら赤ちゃんに話しかけたりあいコンタクトをしたりせずに、テレビ・インターネット・携帯メールなどをやっていることで、乳幼児の発達を阻害しているということです。
このようなことがどうして子どもの発達を阻害するのかというと、子ども期に体を使わないと、子どもの体は発達しないそうで、例えば、子どもの目に立体的空間の中で光が入ることにより距離感が発達するのに対して、電子映像メディアのような平面画面は利き目で見る(利き目でない方は使わない)ことにより左右の視力差が生まれ、体育の授業でバスケットボールやドッヂボールをやるとつき指したり顔でボールを受けてしまったりする子どもが増えているそうです。
このような実態から、地域によっては地域ぐるみで「ノーメディア運動」や「ノーテレビ運動」を行うところもあり、それによって、地域の大人は子どもたちに自然体験や季節・地域の行事を教える為に協力し、子どもたちもゲーム漬けの毎日から開放されつつあり、外遊びを率先してやるようになったという事例も出てきていることが紹介されました。
だからといって、すべての電子映像メディアをすべて否定するということではなく、「テレビも見たい番組だけ見て、見ない時には消すということを実行できればよいということで、これはつまり、メディアを自分が主人公になって使いこなすということが大切です。」とも話されました。
2時間の講演会でしたが、たくさんのデータを例に説明されたので、電子映像メディアとの関わり方を各家庭で見直していかないといけないと思いました。
そうはいっても、子どもが学童期に入り行動範囲が広がると、ましてや中・高校生になると携帯電話やパソコンなどを全く使わない生活というものは想像が難しいです。講師の清川先生のおっしゃるように、メディアの持つ特性のいいところを上手に使いこなすことが大切だと思いました。
この講演会についての詳細は、ぴっぴのメルマガ【Pippi TIMES】に掲載する予定です。もっと詳しくご覧になりたい方は、ぴっぴのメルマガ【Pippi TIMES】に登録の上、ご覧ください。
<わかば>