2017
03.06

浜松市保育園申込状況のまとめ2017 (2)平成29年度4月入園はどうだったのか?

ぴっぴのニュースクローズアップ

2017 浜松市保育園申込状況のまとめ

  1. 平成28年度の待機児童と年度途中の入園状況
  2. 平成29年度4月入園はどうだったのか?
  3. 企業主導型保育事業の登場
  4. これから保活する人に向けて

4月入園の申し込みは11月に一次受付、2月に二次受付の2回募集があります。
平成29年度(今春4月入園)には、新設・増改築・小規模・事業所内保育の増加で1,445人の定員増が行われ、全年齢で2,864人分の募集がありました。

今年の募集と申込状況を公開資料からNPO法人はままつ子育てネットワークぴっぴが独自に集計分析(※)してお伝えしていきたいと思います。

一次受付の状況

平成29年度も1歳児は高倍率

一次受付は、平成28年11月17日(木)~11月30日(水)に実施されました。
年度途中の入園がかなわず入園待ちをしている人に加えて、新年度で区切りが良く、一番入りやすいといわれる4月から働こうと考えている人が新たに申し込み、2,864人の募集人数に対して2,761人の申し込みがありました。子どもの年齢によりで差が大きく、表を見てもわかるように、圧倒的に1歳児に入園希望が集中しています。

一次受付全施設

根強い認定こども園・保育園志向

施設別では、0~2歳児で認定こども園・保育園の希望者が申込人数を上回っています。特に1歳児については、募集枠の倍近い希望者がいます。一方、小規模・事業所内保育施設は、申込数が募集定員を下回っていました。これは昨年も同様の傾向でした。
一次受付の段階だったら、難関と言われる1歳児でも、勤務時間数が少なく点数順の選考では不利になってしまう人でも小規模や事業所内保育所だったらストレートに入れたことになります。

平成29年一次受付施設種類別

新設園により浜北区以外は緩和の方向へ

区別では、今年度待機児童が多かった中区や東区は新設園が複数できた効果で、1歳児以外の年齢では概ね希望者を吸収できています。
子育て世代の人口流入も多い浜北区は、新設園が実質1園※だったこともあり、0歳~3歳までの年齢区分において申込数が募集数を上回っています。(※みゅうのおか保育園は天竜区の公立保育園閉園にともなう移行)

平成29年一次受付区別

一次受付の最終申込数でおおよその入園可能性がわかる
一次受付は申し込み締め切り後、約1週間の希望園、希望順位変更期間を経て、園別の最終申込数が公表されます。

浜松市の保育園の選考は、勤務時間、勤務日数、世帯の状況等がポイント化された「利用調整基準点」によって次の(1)→(2)の順に行われます。
注:平成30年4月入園から、入所選考方法が変更になる見込みです。
(1)第1希望の施設の申込数が募集定員に満たない場合は、第1希望の園に入園内定
(2)申込数が施設の募集定員を超える場合は、利用調整基準点数の高い順に入園内定

第1希望で申し込みをした園が、申込人数の方が募集人数を上回っている場合は、入れるかどうか不安を抱えながら年末年始を過ごしていたことでしょう。結果は年明け1月23日に郵送されました。

二次受付の状況

認定こども園・保育園はさらに狭き門に
二次受付は平成29年2月1日(水)~2月10日(金)に実施されました。
二次受付は一次受付で内定が出ず保留となってしまった人や、転入等で一次受付期間に申し込みをしていなかった人が対象となります。一次受付で残った枠の追加募集という位置づけですので、一次募集に比べ募集人数も少なく、より狭き門となりました。

※二次受付の最終申込人数の発表は行われませんので、以下の表は申込最終日の数字です。

平成29年二次受付全施設

小規模・事業所内保育も注目された
認定こども園・保育園の倍率はさらに高くなり、一次受付では余裕のあった小規模や事業所内保育所にも申し込みが流れてきています。

平成29年二次受付施設種類別

では、認可保育施設以外にはどんな選択肢があるのでしょうか? 次回は今年度スタートした企業主導型保育施設の紹介をします。


※データに関する補足


◆ 参考にした資料
1次受付募集数(平成28年11月17日公表)
1次受付申込状況(平成28年12月9日現在 希望園変更確定後)
2次受付募集数(平成29年2月1日公表)
2次受付申込状況(平成29年2月9日現在 ※希望園変更期間の最終日前日に公表、最終申込者数の公表はなし)
◆ 数字を見る際のご注意
区別、年齢別の傾向をお伝えするため、公開された資料をもとに、NPO法人はままつ子育てネットワークぴっぴで独自に集計をしています。

超過人数は、区ごと年齢ごとに合算しているため、園別の超過人数の合計とは異なります。
この募集数は、「優先入園枠」を除いた数字です。「例えば、上の子が通う保育施設に、下の子が1歳6カ月になるまでに育児休業からの復職で入園を希望する」場合や、「2歳児までを預かる施設(小規模保育所・事業所内保育所等)から指定の連携保育施設へ」という場合は優先入園となります。
これらの入園希望者数を差し引くため、0歳児クラスでも、募集がなかったり、1~2名しか募集数がなかったりすることがあります。

また、募集数は、園ごと年齢毎に決められている定員を下回っている場合がありますが、これにも理由があります。園児の受け入れは、面積等の施設の基準による定員と、職員配置の両方を満たさなければならないことになっています。例えば、0歳児は3人につき1人以上、1歳児は6人につき1人以上の保育士を配置すると決められています。募集時点において保育士の配置が未定であれば、施設の条件を満たしても園児を受け入れることが出来ず、募集数が少なくなります。このような場合は、今後保育士が増員されると、募集枠が追加されることがあります。

その他、在園児の退園や、年度途中の定員弾力化等の理由で、入園可能者数は流動的になります。
このため、実際の入園受入数や、今後浜松市が公式に発表する待機児童数とは異なる場合があります。