2011
06.25

浜松市職員WEBサイト担当者モチベーションアップ研修会

事業:その他

モチベーションアップ研修1 モチベーションアップ研修2
今年の5月末より、4回に分けて浜松市役所の担当者の研修を受け持ちました。
昨年度、当団体では子育て支援者のための人材育成講座「伝えよう!楽しい子育て」を行いました。子育ては苦しいものではなく楽しいものなのだということを支援者が保護者にいかに伝えるかということを講座を通して学ぶものでした。
当団体は、子育て情報の情報発信も行っていますが、不特定多数の人々に情報を伝えるには様々な工夫も必要です。
今回、先の講座で関わっていただいた講師とのつながりですばらしい講師を招くことができました。
研修の目的は、「自治体サイトの役割や情報発信者としての役割などについて、グループ討議などを交えながら理解を深める。」というものです。
モチベーションアップ研修3 モチベーションアップ研修4
参加者は役所内の各課からWEBサイト担当者1名が参加。4回のうちの1回の講座に参加することになります。今回は、仕事や他用で出席できなかった人もいましたが、113人の参加がありました。
研修では、毎回、ひとりの職員の方から業務上、説明しにくかったことや伝えにくかったことなど困ったことを課題としてあげてもらい、パネルディスカッション、参加者のグループディスカッションとまとめなどを行います。
モチベーションアップ研修5 モチベーションアップ研修6
講師、コーディネータは大学等でも教えている立場の人たち。またITにもかなりの専門家です。ところがITに固執するわけではなく、様々なツールを使って、伝えるための手段を考え、誰のために何を伝えるかを打ち合わせをしたわけではありませんが、どの講師も一貫して話されました。ときには紙であったり、場所であったり。伝えるための言葉を選ぶ、地図を使うなどひとつのことにこだわらないということです。そして、課題解決に行政だけで済ませようとせず、行政の立場上、難しい面もありますが、民間や市民を巻き込むことも考慮するなどをわかりやすく語ってくれました。
モチベーションアップ研修7 モチベーションアップ研修8
たった1回の研修で成果がすぐに上がるということはありません。すでに実行されている方もいるのかもしれませんが、これまでとは異なった視点でWebサイトをどう利用するか。あらためて研修を企画した私たちも情報発信者の立場に対する講師陣のするどい指摘やアドバイスに耳を傾けることができました。
講師の経験を聞く講演会も研修としてはありですが、こうした参加型の研修は、多くの職員の方にこれまでになく心に響いたようです。アンケートの回答も「これまでの研修とは違って勉強になった。」という意見も多く見られました。
単にテンコ盛りの情報を掲載するだけで職務は果たせるということは幻想です。
「広報とは相手に伝わってこそ初めて広報である」というコーディネーターの言葉が響きました。

hiro


藤代裕之(ふじしろ ひろゆき)
ジャーナリスト
ジャーナリスト/学習院大学非常勤講師(メディアリテラシー)
広島大学文学部哲学科卒、立教大学21世紀社会デザイン研究科修士課程修了(修士・社会デザイン学)
徳島新聞社で記者、司法・警察、地方自治、若者向け紙面改革などを担当。2005年にNTTレゾナントに入社。ニュースデスク、CGM編集長を経て、新サービス開発に携わる。組織や媒体の枠を超えてジャーナリストが切磋琢磨する場「スイッチオン・プロジェクト」プログラムディレクター。ブログ「ガ島通信」運営。
細川 一成(ほそかわ・かずなり)
株式会社電通パブリックリレーションズ コミュニケーションデザイン局デジタルコミュ
ニケーション部シニアコンサルタント
/WOMマーケティング協議会 事務局長/理事
1976年大阪府生まれ。
メーカー勤務を経て、2004年に電通パブリックリレーションズに入社。ナレッジマネジメント部門、デジタルコミュニケーション部門を歴任。飲食店チェーン、自動車メーカー等のデジタル分野でのPR企画立案、コンサルティングをおもに担当。近年は企業のソーシャルメディア活用に関するコンサルティング、WOMマーケティングPRコンサルティングに力を入れる。
2009年に国内初のクチコミマーケティング業界団体・WOMマーケティング協議会の設立に尽力。設立以来、事務局長兼理事として団体の運営の中核を担う。
2010年9月より若手ジャーナリストのための相互教育機関・日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)の運営委員に就任。ほか、寄稿、講演など多数。
田中輝美(たなか てるみ)
山陰中央新報社東京支社記者
島根県浜田市出身。大阪大学卒業後、1999年山陰中央新報社に入社。松江本社報道部で警察、島根県政、松江市政、医療担当などを経験し、2009年10月から東京支社勤務。政治を中心に取材している。医療担当時代の2008年、島根県の地域医療をテーマに取材班で取り組んだ連載企画「医変」が、ファイザー医学記事賞(旧アップジョン医学記事賞)大賞を受賞
岡本 真(おかもと まこと)
1973年生まれ。1997年、国際基督教大学(ICU)卒業。
編集者等を経て、1999年、ヤフー株式会社に入社。
Yahoo!カテゴリ、Yahoo!検索等の企画・運用に従事した後、2004年にはYahoo!知恵袋を企画・設計を担当。Yahoo!知恵袋を世界最大級のQ&Aサービスに育て上げるのと併行して、産学連携業務に従事し、Yahoo! JAPAN研究所の設立やYahoo!ラボの公開に関与。
2009年に同社を退職し、1998年に創刊したメールマガジンACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)(週刊/5000部)を母体に、アカデミック・リソース・ガイド株式会社を設立。
「学問を生かす社会へ」をビジョンに掲げ、各方面での情報・知識・サービスの創出事業を展開。
2011年のプロデュース事例として、協働・創発型オフィス「さくらWorks<関内>」、オープン型災害情報ボランティアデータベース「ボランティア情報ステーション」、東日本大震災に伴う博物館、図書館、文書館、公民館の被災・支援情報集約のための「saveMLLAK」等がある。
なお、国立情報学研究所 産学連携研究員、東京大学 工学系研究科 研究員、早稲田大学 ITバイオ・マイニング研究所 招聘研究員を兼任。また、「あのひと検索 SPYSEE」、クラウドファンディングサービス「REDAY FOR?」を運営するオーマ株式会社の代表取締役を兼任。
河井 孝仁(かわい たかよし)
東海大学文学部広報メディア学科教授。博士(情報科学)。
名古屋大学大学院情報科学研究科博士後期課程満期退学。
静岡県企画部情報政策室等を経て現職。
総務省地域情報化アドバイザー、磐田市協働のまちづくり推進委員会委員(委員長)、(特)パートナシップサポートセンター理事等。
著書に『シティプロモーション地域の魅力を創るしごと』(単著・東京法令出版)『地域を変える情報交流創発型地域経営の可能性』(単著・東海大学出版会)『地域メディアが地域を変える』(共編著・日本経済評論社)など多数。専門は行政広報論、地域情報論。http://www28.atwiki.jp/tacohtk/
NPO法人 はままつ子育てネットワークぴっぴ
子育てに関する団体及び個人の相互の情報交流をサポートし、地域社会における行政・企業・学校・市民活動団体などが連携するための環境を作り、豊かな地域社会の形成に寄与するために活動。当団体では、必要な人に、必要な情報やサポートが届くよう、当事者視点での事業運営を実施。
2005年度4月より、市民協働事業として、浜松市と子育て情報サイト「ぴっぴ」を開設。
2009年4月より、浜松市子育て情報センターの施設管理及び、情報発信事業のほか、ファミリー・サポートセンター事業など数事業を指定管理事業として受託。
「情報」と「子育て」をキーに、防災、母親の就職支援、女性特有ガン検診啓発事業など多岐にわたる事業を展開。
昨年度より、「伝えること」をテーマに人材育成事業を実施。現在に至る。
受賞歴
2010年:静岡県「第2回きらり☆育児支援賞」企業(法人)部門受賞
2009年:総務省「u-Japanベストプラクティス2009」地域活性化部門賞受賞
2008年:内閣府 バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰
2007年:平成19年度しずおか子育て未来大賞・ふれあい子育て応援部門・奨励賞
2006年:日経地域情報化大賞2006 日本経済新聞社賞