2019
04.26

地域とのつながり

事業:放課後児童会

放課後児童会は保護者、学校、支援員、そして地域とのつながりが欠かせません。私たちNPOと市はこれまでにも記載しましたが、放課後児童会のいくつもの課題(支援員の待遇、各連携、待機児童、その他)を絡み合った糸を解きほどくように取り組んでいこうとモデルとなった放課後児童会から始めています。

今回は、地域とのつながりについて少し触れます。ぴっぴは「子どもを守る防災ネットワーク事業」を2005年から実施しています。この十数年の間にいくつもの震災があり、尊い命がたくさん奪われました。現地に行って多くの方々から生の声を聞いた中に、「地域とのつながり」というワードが口々から聞かれました。災害時、そして後で、近所同士の助け合いから、地域とのつながりがだいじであることがわかったとみなさんが言われたことは印象的でした。そういうこともあり、ふだんからの地域でのつながりは大切であると、防災講座でも毎回お話ししてきました。

もちろん、この放課後児童会でも同様です。この子どもたちが成長していくに従い、地域で大きな役割を果たす人材になるかもしれないからです。震災後、昼間地元にいる中学生がとても役立ったという話はよく聞かれます。ふだん、どこにどんな人たちが住んでいるのか相互で知っておくことがとてもだいじです。ですから、いざという時に助けてもらうことになる高齢者は、元気なうちは逆に子どもたちと知り合い互いに交流を深めることが必要でしょう。

地域のつながり

そんなこともあり、できるだけ入会式に来られた自治会長さんたちにはぜひとも地域の人々と交流を持ち、普段から様子を見に来ていただきたいという話をしました。

ところが、驚いたことに「そこまで手が回らない」と言われたのです。場所によってですが、昼間人口が多い街中なのに住民が少なくて、ほんの数軒しか住んでいない地区もあります。ですから、自治会長もやめることができず、高齢化の一途という地区もあるというのです。子どもの見守りをしたくても自治会の仕事も普段から多いため厳しいと。高齢化社会であるがゆえに、自宅で過ごす方も多いと考え、たまには子どもたちと交流するのもお互い相乗効果があるのではとの思い付きは不発でした。これはこれで課題なのだと考えますが。とは言え、全てがそうとは限りません。できるだけ子どもが帰る時間帯、外に出て、ひとこと声をかけていただくだけでも子どもの見守りになり、交流にもつながります。ぜひともお願いしたいのです。

注)日本の高齢化については、平成29年度の総人口は1億2,670万6千人で、平成30年度には、総人口が1億2,644万3千人と減少しているのに、65歳以上の人口比率は、27.7%から28.1%と上がっています。浜松市の65歳以上の人口比率も約27%(平成30年度)と同じくらいでした。

(hiro)