03.25
<新型コロナウィルス アンケート>(1)乳幼児家庭の孤独
新型コロナウイルス感染予防のための外出自粛で、数々のイベント中止、施設の閉館がありました。これによる影響は子育て家庭にも多大な影響を与え、ふだんからの課題がさらに浮き彫りになりました。
そこで、中間報告はすでに出していますが、改めて、今回のアンケートを乳幼児家庭の孤独、就労家庭の苦難、小中学生の居場所、その他の4つにまとめました。回答いただきましたみなさま、ほんとうにありがとうございました。
アンケート回答者の子育て状況
(アンケート期間:3月3日~3月23日まで 回答数153名)
行き慣れた施設が閉館
「子どものことで困ったことはありますか?」
この質問で一番に浮かび上がってきたのが、専業主婦や育休中の家庭で保育をしているママたちの苦悩でした。
Aママ:「一日中、家の中でどう過ごせばいいのか、親子ともどもストレスです」
Bママ:「長時間、テレビを見せてしまっている」
Cママ:「親子すこやか相談や子育て支援ひろばに相談に行っていたのに相談に行けなくなりました」
Dママ:「子育て支援ひろばがお休みなので、日中話し相手がおらず、寂しいです」
Eママ:「子育て支援ひろばがやっていない為、遊べる場所が無く夜もなかなか寝てくれず大変。育児に関してちょっと困ったことがあったら気軽に聞けてすごく助かっていたのに・・・」
戸惑いややり場のなさがアンケートからは読み取れました。特に、子育て支援ひろば再開を待ち望む声が約3割いました。
「家庭保育をしている専業主婦や育休中のママたちは、ふだんから子どもと家庭にいるのだから、こんな時でもだいじょうぶでしょ」と当事者ではない人たちは思っていませんか?
ふだん、専業主婦や育休中の家庭で保育をしているママたちは、平日、子育て支援ひろばや親子ひろば、こども館、その他の公的施設や親子すこやか相談などに出かけて、親子同士の交流や情報交換をおこなったり、施設の支援員や保健師に子育て相談にのってもらったりしていたのです。
社会学者・古市憲寿さんの著書『保育園義務教育化』にも「孤立したお母さんほど、育児不安を抱える割合が高くなる。~専業主婦であっても、きちんと「ネットワーク」があれば、お母さんは育児不安に陥らずに済む」とあるように、核家族が増え、子育てが親から子へ伝承しにくくなった現在、子育てに対する不安やストレスの解消に対面で話せる場は貴重なのです。
それが、この度の外出自粛で、こうした施設が軒並み閉館となり、行き場所を失ってしまったのです。小中学生のママたちには見られなかったことです。
気候もだんだんと良くなってきた3月。本来ならば友だち親子を誘って公園など野外で遊ばせたいはず。
実際に、厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」によってまとめられた、『新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団)発生のリスクが高い日常生活における場面についての考え方』によると、新型コロナウイルス感染症対策における『3つの条件』とは
(1)密室空間であり換気が悪い
(2)手の届く距離に多くの人がいる
(3)近距離での会話や発声がある
です。この状況を作らないように努めて、外で親子ともども心身のケアに努めてはいかがでしょうか。
浜松市の子育て関連事業の対応(3月25日現在)
1.親子すこやか相談は中止となっていますが、電話相談はできます。
https://www.hamamatsu-pippi.net/news/2020022600055/
2.子育て支援ひろばは3月25日(水)から再開しています。
https://www.hamamatsu-pippi.net/docs/2016062000030/
3.浜松こども館は3月30日(土)は開館します。
https://kodomokan.entetsuassist-dms.com/
4. 子育て関連の施設・事業の再開について(3/23時点)
https://www.hamamatsu-pippi.net/news/2020032300136/
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