2012
10.24
10.24
本の紹介「毛のない生活」
書店でこの本を見つけた時は、まずはタイトルに驚いて、すぐに手に取ってみました。
仕事が大好きな著者はまだ若くて独身。一生懸命仕事をしている時に乳がんを宣告されることは、経験した人ではないと計り知れない衝撃だと思います。
「100パーセント脱毛をきたします。」
と主治医にいわれたそうですが、実際に「脱毛をきたした」時には、ショックですよね。
抗がん剤投与によって、嘔吐がひどい時などは体力的につらいのでしょうが、脱毛、つまり、頭の毛も眉毛もまつ毛も抜けてしまった自分の姿により、精神的に追い詰められてしまうことでしょう(著者は眉毛とまつ毛は無事だったようです)。
乳がんの手術をした人から聞いた話ですが、乳房だけでなく腋のリンパ節まで切除したことで、腕が上がりにくくなるそうです。また、抗がん剤の副作用がつらいことなどは、体験者から聞いてみないとわからないことです。
大病をしたけれど、生きるために病に立ち向かい、今は髪の毛も元通りになったという著者の経験は、現在、病と闘っている人たちに希望を与えてくれるものだと思います。
病を100%防ぐことはできないかもしれないけれど、「自分ならないだろう」と思っている人たちには、つらい思いをしないためにも、検診を受けてほしいと願います。
(わかば)