11.20
静岡県主催の避難所運営研修
11月8日(金)9日(土)と1泊2日で、静岡県危機管理部危機情報課主催の避難所運営研修(静岡市立葵小学校体育館)に参加しました。
前提条件は、11月8日11時頃にマグニチュード8の地震が発生。点検の結果、体育館が避難所使用可能。ライフラインは電気と上水道は使用可。食料はリゾット、缶入りのパン、ミネラルウォーター。他に凝固剤タイプの携帯トイレの備蓄あり。地域住民が避難。避難所は75人収容可能なところに50人が避難してきたという想定でした。
この研修には、県内各市町の防災関連の課の担当者の他、自主防災会、消防団、NPO、自治会等関係者が出席していました。
ぴっぴでは今年、9月14日(土)15日(日)と暑い日が続く中で一般参加者を募り、旧北小学校体育館で1泊2日の宿泊体験イベントを行いました。こちらはファミリー層の参加者が多かったのですが、今回は行政担当者が主。しかも現に災害が起きれば、指揮をとらなければならない人たちなので真剣です。
避難所開設から始まる避難者の受付から、避難所をどうレイアウトして場所を確保するか、トイレ対策、衛生管理等ワークショップや座学がありました。一日目はずっと体育館の床に座っての聴講などのため、お尻が痛くてしかたがありませんでした。夕方から夜間は体育館も冷気が入って寒さを感じます。夕食は、レトルトのリゾット1つと冷たい水。味気なく、これでは元気がでない気分です。本来、避難所にやってくる人は、自宅で生活不可の人たち。自宅も消失して、このような環境が続くとなったらどんな気持ちになるのでしょう。
夜間も午後9時には消灯です。寝袋持参の人、運よく簡易ベッドや段ボールベッドが借りられた人もいましたが、冷たい床で誰かが歩けば響く体育館の床。入浴もできず床に就きました。
翌朝は暗い中、前日もらった缶入りパンを開けてさみしい朝食から1日が開始。
この2日間で参加者が強く印象に残ったのは、トイレ対策だったかもしれません。水洗トイレが使えないため、凝固剤入りビニールに排尿して固めて捨てる実践を実際にしました。講座で話を聞いてわかったつもりでいるのは危険です。実践してみることはすべて大切です。「障がいをもった人が避難所にやってきた時の対応」というワークショップでは、実践者が戸惑い、障がいをもった人が放置されていました。これが実際であったらどうでしょうか。
こうして貴重な体験が終了しました。しかし、二度と実際にはしたくない、そんな複雑な気分での帰路の研修でした。
<hiro>