2019
02.27

静岡県内外の災害ボランティアによる救援活動のための図上訓練

事業:その他

14回目を迎える特定非営利活動法人静岡県ボランティア協会主催の「静岡県内外の災害ボランティアによる救援活動のための図上訓練」。今年は2月23日(土)、24日(日)の2日間、常葉大学草薙キャンパスで行われ、300人ほどの人々が参加しました。ぴっぴはこの訓練のワーキングメンバーとして協力し、参加もしています。このワーキングメンバーだけでも30人以上。それ以外に協力者を入れると数えきれない人々が関わっているのです。

図上訓練1

今年のテーマは・・・
『今やりたい!災害時の「多様」に気づき、地域の備えに+α』。

対象者は災害ボランティアの人々が主です。しかし、そうした活動を知ってもらうためには、一般のグループ、団体、企業や行政など関わってくるところとネットワークを作らなければなりません。そのため、ネットワークをつくるために関わる人々であればどなたでも参加できました。

ブログを読んでくださる子育て中のパパやママ、子育て関連の団体のみなさんからすると「自分たちには関係ないのでは・・・」と思われるかもしれませんが、考えてみてください。災害時、近年は自助・共助と言われていますが、自助は自分の身を守るため。その後は共助や公助がなくては再建ができません。そのために、どんな人やどんなところにヘルプを求めて行ったらいいのかをきちんと知っておく必要があります。

多くの人々は、行政が困ったら救ってくれると考えているかもしれません。しかし、行政職員も被災するかもしれません。それに大災害であると職員だけでは手が回らないのと、ふだんから災害時の対応の訓練を綿密に行っているわけではないので、取りこぼしは必ず出てしまうのです。

こうしたところをカバーするのがボランティア活動であり、災害支援のNGO、NPOです。災害ボランティアは災害時、社会福祉協議会等が中心となって、数日するとボランティアセンターを立ち上げ、災害ボランティア活動の環境整備や災害ボランティアの受け入れから始まります。そして、例えば、地震や水害のときなどは支援物資の配布、避難所でのサポート、被災者家庭の片付けや泥だしなどの活動を行っています。

図上訓練2

図上訓練3

阪神・淡路大震災あたりから災害ボランティア活動はどんどん進化してきています。以前はボランティア活動と言えば、泥だし、家の周囲の片付けや炊き出しが主として行われていました。被災者は健常人だけではなくて、高齢者、乳幼児、障がい者、外国人など様々で今年のテーマにもありますが「多様」なのです。「多様」であるが故のみんなが「多様」を知っておかないと外れてしまった人は取り残されてしまいます。誰もが取りこぼされない社会に。ふだんからそうした状況があってこその災害時対応だということを知っておかなければならないでしょう。

静岡県内だけでも地形や地域は「多様」です。それぞれがどんなところに住み、普段からどんな課題があるのかを知っておかないとサポートされません。高齢者の多い町、過疎化した町、昼間人口が多い街などそれぞれ災害が起きれば違った困りごとが起きるのです。

今回は、まずは災害ボランティアの人たちができるだけ多くの困りごとや課題を知って、どう対処されたのか被災された先人者から話を聞いて、いざ起きた時のためにふだんからやっておくことを知ってアクションを起こすことが目的です。いざというときに必要なサポートを受け入れられるよう災害ボランティアの人々の活動を知ってほしいと私たちは願っています。

ぴっぴも子育てでの困りごとを被災された地域から学び、自分たちで消化しながら、子育ての困りごとを多くの人々に知ってもらえるよう活動をしています。もちろん、自助の部分でも「こんなことに困るかもしれない」を当事者であるパパやママたちにも防災・減災の意味で伝えています。いざというときのために、災害ボランティアの活動も知っておいてくださいね!

(hiro)