05.31
宮本医師が語る「障がいのある子を守る災害への備えとは」
5月28日(土)午前10時から、防災学習センターにて「障がいのある子を守る災害への備えとは~小児科医からのアドバイス~」を開催しました。今回は、遠方の方や外出が難しい方でも講座が聞けるよう、会場とオンラインのどちらでも参加できるよう企画しました。
講師は、浜松医療センター小児科医の宮本先生です。子ども食堂や学習支援などの活動をしている「一般社団法人みらいTALK」の理事でもある宮本先生は、防災部門担当として、2013年から「障がいをもつ子と家族のための防災サバイバルキャンプ」を開催されています。様々な人々に障がいのことを理解してもらい、いざという時に助け合える地域であってほしいという願いから実現した講座です。
講座では、障がいをもつ子どもたちとそのご家族にとって、災害時に起こる困難や命を守る行動について、当事者と関わってきた体験をもとにお話しいただきました。これまでの災害で、障がいをもつ方の被害状況は逃げ遅れなどの理由から通常の2倍に及ぶこともあったそうです。幸い命が助かったとしても、停電や薬の不足は、命に関わる重大な問題です。
先生からは、これまでの防災キャンプ参加者から実際に投げかけられた質問に答える形で、具体的な事例をもとに、電源供給機器やお子さんに合わせた対処方法をご紹介いただきました。いくつかある選択肢の中でも、先生のお話と合わせて情報を得られたことで、参加者もより備えのイメージが湧いてきたのではないでしょうか。
地域の協力が必要だという話では、「災害時要援護者避難支援登録」や発災時の避難行動について触れられ、周辺の人たちこそが知っておきたい内容でした。繋がりが作りにくいと感じられることもありますが、参加者からは「今度は地域の防災訓練に参加してみようと思う」という感想もいただきました。
先生が目指されている「想定外の状況でも支えあえるネットワーク」づくりについて共有していただいたことで、行動するきっかけをたくさん得られた講座となりました。
(makiko)