2019
07.02
07.02
浜松市の津波対策について学ぶ「防潮堤講座」が開催されました
6月28日(金)、浜松市防災学習センターの一般向け学習講座「防潮堤と減災効果~浜松市の津波対策~」が開催されました。浜松市危機管理課職員の松本さんによる話に、多くの市民の皆さんが耳を傾けました。
内容は・・・
- 浜松市に想定される災害全般の話
- 南海トラフ巨大地震の被害想定について
- 防潮堤整備事業の詳細と、津波避難マウンドや津波避難タワーについて
- 命を守るための避難行動について
- 住宅の耐震化及び家具の固定
防潮堤の話題を中心に、南海トラフ全般の基礎知識から私たちが個々に行うべき避難行動まで、幅広く充実した内容でした。
浜松市と静岡県が整備を進め、来年3月に完成を予定している防潮堤。全長17.5kmの中には中田島砂丘なども含まれ、工事はできる限り景観を損ねないような配慮をしながら進められているそうです。完成後は宅地浸水面積は約8割低減、宅地浸水深2m以上の範囲は98%低減できるようになるとのこと(浸水深2mが、家が流される目安)。受講者の皆さんは、メモを取りながら熱心に聞いていました。
しかしながら“防潮堤ができたから津波が来ても安心だろう”と思うのは間違いです。防潮堤はあくまでも津波の被害を軽減するためのもの。松本さんいわく「津波が来たら逃げるのが基本なのは変わりません。東日本大震災では地震から津波の到着まで40分以上かかりましたが、南海トラフ巨大地震の場合はその半分ほどの時間でやってくると予想されています」。揺れがおさまったら、津波警報が出るのを待たずにとにかく高いところへ逃げることが肝心です。
なお、8月には防潮堤見学会が予定されています。整備中の防潮堤に上ってその高さを体感したり、防潮堤資料室の見学をしたりすることができます。実際の防潮堤を見るいい機会ですので、興味のある方はぜひ行ってみてください。見学会について詳しくはこちらをご覧ください。
(げん)