2018
03.07

防災寺子屋 in 泉蔵寺

事業:ぼうさいぴっぴ

2月17日(土)午後、浜北区上島にある曹洞宗泉蔵寺で防災寺子屋が開かれました。

今回は、公益社団法人シャンティに属される曹洞宗の青年僧侶青島氏からの依頼で講座の一部を行いました。シャンティはアジアで子どもたちへの教育支援や緊急救援を行うNGOです。代表者は長野県のお寺の住職。団体は世界中で支援を行っていて、東日本大震災においても災害後、気仙沼を拠点に支援をされてきました。青島氏も気仙沼に3年おられて支援を行ってこられたおひとりです。

「お寺」は公式な避難所とはなってはいませんが、災害において緊急の避難場所になったり、地域のコミュニティ拠点になったりすることは東日本大震災で実証されました。東日本大震災では多くの方々が亡くなり、お寺で供養のためのお経を唱えられたことで避難されている方々も地域の方々も癒されたと聞きます。気持ちの上でも避難して生活する上でも「お寺」は重要な場所であることがわかります。

防災寺子屋

泉蔵寺は天竜川に近いところにあり、今回のテーマは“河川の氾濫等を想定した「水害」に備える”というものでした。前半は浜松市浜北区の河川課などの職員の講話、後半はぴっぴの講座となりました。役所職員は地域の地形や河川の状況に応じて出される警報など写真を見ながら説明。また、天竜川は一級河川で浜松市に流れる馬込川や安間川などとは異なる特別な河川と言われ、滅多に氾濫は起きない分、起きた時は広大な被害が出るとのことなどのお話をされました。

防災寺子屋2

この防災寺子屋は3時間と少し長めの講座なので、後半は、避難所や狭い車内で起きるエコノミー症候群防止対策として少し体操を入れて、その後、グループワークを行いました。避難時や避難所での判断についてを参加者に問うものです。
正解はありません。グループの人々で意見を述べて、それぞれ考え方の違いを認識することで、ほんとうに起きるかもしれない有事にみんなでどう折り合いをつけて話し合うのか予備練習として行ってもらいました。

講座後、こちらで予想していたとおり、みなさん自身、それぞれの意見の違いを改めて知り、今後に活かそうという気持ちになられたようです。参加者の年齢層が今回は高かったのですが、乳幼児家庭や介護を伴う人の困りごとなどを知り対処を考える姿勢を持っていただけたと考えます。

講座途中、突風のような強い風が吹き荒れ、雪も舞ったそんなお天気でしたが、お寺の中でじっくりとこうした時間を共有できたこと、私たち講座を行った側も学びの多い時間でした。

<Hiro>