2014
06.30

災害ボランティアコーディネーターに求めること

事業:ぼうさいぴっぴ

5月31日(土)浜松市福祉交流センターで行われた災害ボランティアコーディネーター養成講座で講師をしました。

養成講座

私の担当は2日目【セミナー4被災とは?I】~混乱期の支援活動を学ぶ~でした。災害ボランティアコーディネーターに知っておいてほしいことについて話しました。それは、以下、災害時要援護者、特に当団体の対象は妊婦、または乳幼児持つ家庭ですので、この人々が東日本大震災時にどんな困難な状況に陥ったのかを、2011年の震災から半年後に行った調査をまとめたものを基にしました。

災害ボランティアコーディネーターの仕事は、災害時にボランティアセンターが立ちあがったら、ボランティアに来た人々とボランティアをしてほしい人とのつなぎ役であり、交通整理をする人でもあります。そこには様々なニーズがあり、様々な状況が生まれます。一概に災害時要援護者と言っても、日本語がわからない外国人、介護を要する高齢者、障がいを持った人、そして、乳幼児家庭などいろんな人たちがいます。できるだけ多くの人々についてどんなニーズや課題があったのかを知るだけでも、災害時が起こった時に、対応の方法が変わってくるかもしれません。

例えば、母乳をあげていたおかあさんが、震災のショックで母乳が出なくなってしまったので、ミルクが必要になったとします。母親だから母乳が出て当たり前と思わないこと、ミルクを与えるにも、ミルク缶だけが必要ではなく、それを溶くためのお湯、哺乳瓶、洗うための水などが必要になること、そして、何より、あかちゃんは泣くものだということなどを理解しておいてもらいたいのです。避難所などでは、要援護者が時に同じ被災者からの非難にさらされ、避難所にいることすらできなくなる場合があります。

この場合、災害ボランティアコーディネーターがボランティアを単に派遣するパイプ役だけではなく、要援護者について適切な理解をしていれば、ニーズにあったボランティアが派遣されます。障がいを持った人、高齢者に対しても同じことが言えるでしょう。災害時のボランティアに求められるのは力仕事ばかりではありません。困っている被災者を助けることが本来の意図ではないでしょうか。

そういった意図が参加者に伝わっていれば幸いです。Hiro

参考:浜松市社会福祉協議会の事業レポートが発行されていました
http://www.hamamatsu-syakyou.jp/upload/contents/document/497/document.pdf