03.22
国際化市民フォーラム in Tokyo
先日、東京のウイメンズプラザで行われた「国際化市民フォーラム in Tokyo」(東京都国際交流委員会主催)でぼうさい・ぴっぴのワークショップを行いました。
外国人登録者が総人口の3%を占める東京が抱える問題点や課題、国際協力のあり方、国際化への理解を深めるためのフォーラムでした。ぴっぴが参加した第3分科会は「行ってみよう防災訓練、すすめよう地域の取組」をテーマに、いざという時の安全を図るにはどの様な行動をとったらよいか、地域の防災訓練に参加するにはどうしたらよいか、防災知識を得るための地域の取組を考えるものでした。
パネリストは八王子国際協会と東京在住の外国人の方2名で、大変興味深いお話でした。
八王子国際協会では、災害時には各市民センターが外国人の受入れ拠点となるため、合同の訓練を実施し万全の準備に向けて活動されており、市内の避難場所や注意事項が5ヶ国語で書かれている外国人向けの災害ヘルプカード(個人の情報も記入できるようになっています)を作成し配布しています。いずれの活動も、より多くの外国人の方に知ってもらうことが今後の課題だそうです。
イギリスでは地震は少なく、水害が多いので、水上の救命、訓練の必要性から国際救命救急ボランティア組織などによる救急救命活動や、応急措置ができるトレーナーの育成など様々な活動を行っており、若いリーダーを育てるために小さい時から訓練を始めるそうです。事故などで、救急車を要請すると同時に、救急車が到着するまで、応急措置が出来るボランティアが救命措置を行う仕組みは、日本の「自主防災」に似ているともおっしゃっていました。またボーイスカウトに参加する子どもも多く、自然に身を守る方法を覚えることが、命をまもることに繋がっていきます。今後は、数多くある防災関連団体が、横のつながりを持てるようになることが望ましいと述べました。
イタリアは日本と同じ火山国で地震が多く、古い建物が多いので、一番の問題は建物の耐震性だそうです。
1984年に耐震性に関する法律が定められましたが、90%の建物が守っていない現状があります。
政府は、この法律を周知し、建物の建直しを進めていくこと、防災訓練や災害・防災の情報がないので防災対策に力を入れることが必要だと述べました。
地震が起きると日本ではまず「机の下にもぐる」情景が浮かびますが、イタリアではまず「屋外に出る」のだそうです。
後半はぼうさい・ぴっぴのワークショップ。ぴっぴの活動と防災への取り組みを紹介しました。妊婦や子育て中の親子などとともに、日本語が理解しにくい外国人も要援護者であるという観点から、日頃から地域の集会や訓練に参加し、どんな支援が必要なのかを提言していく必要があることを伝え、外国人向けのワークショップでも楽しく取り組めた「バリバリスリッパ」と「カッパづくり」に挑戦していただきました。
いざという時には「実際に体験(訓練)したことしかできなかった」という震災の体験談があります。
防災という壁を作らずに、日頃の生活体験や訓練を通して情報を得、慌てたり、躊躇したりすることなく、地域の人たちと共に災害を乗り越えられるといいですね。