12.16
HICEで防災講座
11月25日(土)、浜松市国際交流協会の依頼で、「災害時多言語ボランティア養成研修」の講演を行いました。
当初の予定では10月に開催予定でしたが、台風の影響で延期となり、この日の開催となりました。参加者の皆さんは研修が長時間にわたる上、その最後に講演を聞いていただくこととなったので、少々辛いのではないかと心配しましたが、最後まで集中してお話を聞いていただき、充実感のある講座となりました。
参加した方はみなさん外国籍の方で、ブラジル、フィリピン、中国、ペルー、ベトナム、インドネシア、ロシア、その他英語圏の方でした。そのほとんどの方が、日本語での会話は通訳なしでも大丈夫でしたので、前回、HICEの防災講座を実施した時のように、すべて通訳してもらうものとは違う雰囲気の中、行うことができました。
参加者の中には、本国で消防士として活躍されていた方も数名いたようで、こちらも緊張しました。
今回の講座を行うにあたり、「ことばの壁」や、「日本ではどう考えているのか」というところを伝えたいと思いました。これまでにも防災講座を行う時に当たり前のように使っていたことばで、「ライフライン」や「バンダナ」ということばは、外国人には伝わらないということも、今回の講座のために国際交流協会のスタッフの方とお話してわかりました。日本では、「バンダナ」といえばだいたい通じます。「ライフライン」については、電気・ガス・水道・通信・交通など、生活に必要なインフラのことを言いますが、防災・減災を学ぶ時によく耳にすることから、雰囲気で理解できてしまうことや通じてしまうことが多いです。でも、英語圏の人にそれを伝えても、ピンとこないということがわかり、こういう小さな溝を埋めていくことが、外国の人との共生社会実現と、災害時の備えにつながっていくのだと実感しました。
途中のコーヒーブレイクでは防災食の試食もあり、災害の備えについて、さらに関心が深まった様子でした。それに関連して、いざという時に役立つ知恵をいくつか紹介したのですが、新しい発見やアイディアに盛り上がっていました。
災害は、いつ、どこで、どのようなものに遭うかわかりません。その時に、身近にいる人たちとの助け合いが大切です。被災した時に、日本人しかいないとは限らないので、外国の方たちとも減災の取り組みができるように、お互いを理解しあい、協力し合えるように備えていきたいものです。