2012
12.04

災害時のトイレの困りごとシンポジウム

事業:その他

11月17日(土)午後、浜松市Uホールにてシンポジウムが開かれました。
災害時のトイレ対策として、それぞれの立場から問題提起し、課題の共有、解決に向けてディスカッションを行うことを目的としたものです。

NPO法人日本コンチネンス協会静岡学習会代表の佐藤文恵さんがコーディネーター、阿部貞恵子さん(葵・高丘地区社協 副会長 災害講座担当)、浜松市危機管理課 大城さん、島野秀治さん(公益社団法人日本オストミー協会静岡県支部 常任理事)、鈴木孝尚さん(浜松医科大学泌尿器科 医師)、前澤康代さん(福祉用具プランナー静岡 事務局長)とともにパネリストとして出席してきました。

災害時のトイレの困りごとシンポジウム

これまで起きた大地震などで避難所生活を強いられた方々にお話をうかがったり、情報を調べたりしていくと、日常生活で必須となるトイレの問題はかなり深刻な問題であり、不安材料でもあります。

というのは、多くのものが破壊された場合、下水道管の損壊も不思議ではありません。水洗トイレが使えなくなることで、代用の非常用トイレを作ることになる、工事現場などで使われている仮設トイレが用意されることになるなどが起こります。また、多くの避難生活者が居れば居るほど、トイレの数が足りなくなるという事態も実際起きたそうです。さらに、和式だと障害を持つ方、足腰の悪いお年寄りや妊婦さんの場合、使い勝手が悪いこともあります。そのため、多くの人は水分を控え、トイレの回数をできるだけ減らそうとするので、膀胱炎や腎機能低下になって益々、身体の状況が悪くなる場合にも陥りかねません。

パネリストの中には、人工肛門など身体に障害を持ってしまった方など見た目では判断できない場合もあるので、そのような理解も必要であることなど様々な立場から説かれる方もいらっしゃいました。

排泄という行為はプライバシーにも関わることですから、どのような場合でもトイレ環境をより良くしていくことは必要です。性別、障害、年齢などに応じた環境、理解が必要なことからも特に災害時、自分だったら、家族だったらどうするか。簡易トイレを用意しておく、知恵を働かせて代用のものを作るなど個別に考えておく必要があり、備蓄としての食料だけでなく、こうしたことへの対処も考えておくことが重要だとシンポジウムから改めて感じ、お知らせしておきたいと思いました。

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